今回はお店の名前がなぜ「こすもす堂」になったのかというお話です。
1つ目は花の名前に由来します。こすもすの花は8枚の花びらが規則正しく並んでいますね。この自然界が形作る美しさと健康のイメージが重なったことがきっかけとなりました。
例えば、冷え性のお悩みは体を温める働きのある漢方薬を使ったら解決するかと言ったら、そんなに単純なことではありません。冷えと同時にほてりや熱感が存在することも多いです。では、何に着目したらよいというと、体の中のバランスです。健康とは、気(エネルギー)、血(栄養)、津液(体内の液体)がちょうど良い量でぐるぐると巡って体内の均衡が整った状態を指します。そのイメージから浮かんだのがこすもすの花でした。
2つめの由来は宇宙を表すコスモスです。中医学では「人体も含めて全ては宇宙のなかのひとつ」という考え方があります。
広い宇宙であるマクロコスモスは、私たちの体のような小さい宇宙であるミクロコスモスと相対して存在するという考え方です。これは中国の伝統医学に限った考え方ではなく、日本でも古くから農作業は暦や月の動きにあわせて行われていました。
また、ハーブの世界では惑星と植物の間に密接な関係があるという研究もあります。他にもワイン農家が惑星の動きに合わせて苗の植え付けやブドウの収穫や仕込みを行うことで、味の良いワインを作る取り組みもあります。
惑星と人体の関係はまだわからないことが多いのですが、多分、こすもすの花のような自然界に存在する秩序正しく形作る力は私たちの体にも存在するのだと思います。そしてその力は遥かな宇宙からあらゆるものに向けて働いているように感じています。季節の変化とあわせて星々や惑星の動きを感じ取りながら過ごしていかれたら素敵なことだと思い、「こすもす堂」と命名しました。
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